風ふくまで

いつもクルマのことばかり考えています

Can't buy crown

新型クラウンの広告を見て思ったこと。
広告とは自社製品の販促に資することが第一の存在意義であるにも関わらず、頭から「Can't buy crown〜」という否定的な文言を並べるあたり只事でないと思った。
カタログを拝見すると冒頭からなんと12ページまでが「Can't buy crown〜」で占有されており、一見するとクラウンを購入することはできないのではないかと思ってしまう(実際お金がなくて買えないが)。
なるほど日本以外の国々ではクラウンは買えない、裏を返せば、日本人で良かったね、クラウンが買えるから、という筋立てなのか。



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欧州車への憧れ一辺倒で成長してきた日本車の歴史を回想すると、日本人のための高級車を体現してきた(少なくともしようとしてきた)クラウンの功績は称賛に値する。実際のクラウンの出来不出来は置いておいて、日本車としてのアイデンティティをここまで主張できるクルマ作りを続けてきたことを日本人として誇りに思わずにはいられない。
韓国車や中国車で「Can't buy ○○」と言えるようなクルマがあるだろうか。いやないはずだし、ボクは少なくとも今後20年はそんなクルマ出てこないと思う。なんだかんだ言って日本には日本独自の自動車文化が根付きつつあるのだと、新型クラウンの広告を見て思った。